こんにちは。産婦人科SIOクリニック 院長の塩谷 茉智子です。
2026年9月2日より、当院は電子処方箋に対応しました。オンライン診療でも発行できます。
「名前は聞いたことがあるけれど、何が変わるのかよくわからない」——診察でよくいただく反応です。本日は、患者様の受診が実際にどう変わるのかを中心にご説明します。
電子処方箋の詳しいご案内はこちら >
何が変わるのか、ひとことで言うと
処方箋という「紙」を受け取って薬局へ持っていく代わりに、処方箋のデータが国のシステムに登録され、薬局がそこから直接取り出す形になります。
| これまで(紙の処方箋) | これから(電子処方箋) | |
|---|---|---|
| 薬局で出すもの | 処方箋の原本 | マイナ保険証 または引換番号 |
| オンライン診療 | 郵送を待ってから薬局へ | 診察後すぐ薬局へ |
| 郵送料 | 550円 (標準) | 0円 |
| 飲み合わせ確認 | お薬手帳から | システムで確認 |
| 紛失のリスク | 原本をなくすと 再発行が必要 | 紙は不要 |
| 対象 | 保険診療のみ (自費診療は制度上の対象外) | |
オンライン診療の患者様には、特に大きな変化です
これまでオンライン診療で保険診療を受けられた場合、当院から紙の処方箋をご自宅へ郵送していました。ポストに届くのを待ってから薬局へ向かう必要があり、郵送料もかかります。
電子処方箋なら、診察が終わった時点でデータが登録されます。郵送を待つ必要がありません。診察後すぐに、お近くの薬局へ向かっていただけます。郵送料もかからないため、当院へのお支払いは診察料とシステム利用料880円のみになります。
薬局へ行く前に、引換番号と保険情報を電話などでお伝えいただくと、薬局が先に調剤を始められます。到着したときには準備が済んでいる、ということも起こります。
医師として、いちばん意味があると感じている点
診療の現場では、患者様が今どんなお薬を飲んでいらっしゃるかを正確に把握することが、安全な処方の前提になります。
これまでは、お薬手帳と患者様のお話に頼るしかありませんでした。手帳をお忘れになることもありますし、「以前もらった薬の名前が思い出せない」というのは、決して珍しいことではありません。
電子処方箋に対応した医療機関・薬局では、ご本人が同意された場合に、直近から過去5年分の処方・調剤情報を確認できます。飲み合わせの悪い組み合わせや、同じ効果のお薬の重複を、システム上でチェックできる仕組みも備わっています。
特に婦人科では、低用量ピルと他科のお薬との相互作用に注意が必要な場面があります。情報が正確に共有されることは、診療の安全性に直接つながります。
ご注意いただきたいこと
自費診療では電子処方箋を発行できません
現在の制度では、医療保険が適用されない診療は電子処方箋の対象外とされています。自費の低用量ピル、アフターピル、メディカルダイエット、美容内服などをご希望の場合は、これまでどおり紙の処方箋、または当院からのお薬配送となります。
薬局側も対応している必要があります
未対応の薬局では受け取れません。ご利用予定の薬局が未対応の場合は、診察時にお申し出いただければ紙の処方箋を発行します。対応薬局は厚生労働省のサイトで公表されており、地図から探すこともできます。
有効期限は発行日を含めて4日間です
紙の処方箋と同じで、土日祝も日数に含まれます。期限を過ぎた場合は再度の受診が必要になりますので、お早めに薬局へお立ち寄りください。
お薬手帳は引き続きお持ちください
電子処方箋管理サービスに登録されるのは、医療機関が処方したお薬の情報のみです。市販薬(OTC医薬品)の服用歴は登録されないため、お薬手帳の役割はなくなりません。
当院で電子処方箋を受け取るまで
診察時に「電子処方箋で」とお伝えください
対面診療・オンライン診療のどちらでも承ります。ご希望がない場合は、これまでどおり紙の処方箋で対応します。
処方内容(控え)と引換番号を確認する
オンライン診療の場合はアプリの画面上でご確認いただけます。マイナ保険証をお使いの方は、引換番号を控えなくても大丈夫です。
電子処方箋に対応した薬局で受け取る
マイナ保険証をかざすか、受付で引換番号をお伝えください。事前に薬局へご連絡いただくと、待ち時間の短縮につながります。
どちらを選んでいただいても構いません
電子処方箋のご案内をしてはいますが、紙の処方箋をご希望の方に無理におすすめするものではありません。使い慣れた方法がいちばん安心という方もいらっしゃいます。
なお、紙の処方箋を選ばれた場合も、処方情報は電子処方箋管理サービスに登録されます。重複投薬や飲み合わせのチェックは、どちらを選んでも働きます。
診察のときに「電子処方箋にしますか、紙にしますか」とお伺いしますので、そのときにお答えいただければ大丈夫です。迷われる場合は、ご相談ください。
この記事のまとめ
当院は2026年9月2日より電子処方箋に対応しました。対面診療・オンライン診療のどちらでも発行できます。薬局ではマイナ保険証か6桁の引換番号で受け取れ、オンライン診療では処方箋の郵送を待つ必要がなくなります。紙の処方箋もこれまでどおりお選びいただけます。ただし電子処方箋は保険診療が対象で、自費診療は制度上の対象外です。
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